学習障害とは、知的な遅れや視聴覚の障害がなく、教育環境も整っておりまた本人の努力にも問題がないにもかかわらず、「読み書き」や「計算」など特定の領域で学習の遅れがみられる状態を指します。また、文部科学省の定義では、「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算する」「推論する」のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態とされています。


学習障害のうち、最も知られており、研究が進んでいるのが「特異的読字障害」です。文字の読みの障害があると結果的に書字の障害も呈するため、読字障害イコール読み書き障害と表現されるため「発達性読み書き障害」とも称されます。読み書き障害の背景には、表記された文字を対応する音に置き換えることができないといった音韻化の障害があります。そのため、正確あるいは流暢な単語認識が困難である、文字記号の音声化が稚拙になるといった特徴がみられます。

特に「読み書き障害」では、就学以前に気づかれることはまれであり、就学後に両親や担任が読み困難に気がつく場合がほとんどです。また、小学校3年生以降に漢字の習得困難をきっかけとして見つかることも多いです。