ABAは応用行動分析と言って、エビデンス(科学的に証明された)のある学問の一つです。ある行動をしたあとにいいことが起こったら、その行動は増えますね。例えば、がんばったら、シールをもらえた!もっと頑張ろう!次もがんばろうと!でも、がんばったのに、ほめてももらえないし、シールももらえない。がんばりは減っていきます。行動をした後にいいことが起こらなかったら、その行動は減っていきます。

でも、こんなこともあります。例えば、スーパーへ買い物に行ったとき、「お菓子買って!お願い!」とせがまれたらどうでしょう。買ってあげようと思って買ったら、子どもにとってはいいことが起こったので、その行動は増えました。つまり、「買って!お願い!」といつも言うようになります。それだけならまだいいのですが、ある日それを買うことをやめたら・・・泣きわめくかもしれません!

困りました。どうしますか?その時、周りの目を気にして買ってあげると・・・どうでしょう。いいことが起こったのだから、次は、買ってもらえるまで、泣きわめくという行動が増えるかもしれません。その行動が強化されていきます。泣きわめくと願いが叶う、うまくいく、と強化されると、子どもは思い通りになるために、いつも泣きわめくようになるかもしれません。そうなると、悲劇ですね。

だから、いいことが強化されるように、ABAをうまく使えばいいのですよね。ABAとは、そういう行動を分析した学問なんです。ABAを使って、行動を分析してみると、いい対応だったのかどうか分かります。今後、どうしていったらいいのかもすぐに分かりますよ。